浦安市内の不審者のパターンを千葉県警察のオープンデータによって分析する (後編)

 

前回のエントリーからの続き。

  

浦安市内の不審者のパターンを千葉県警察のオープンデータによって分析する (前編)

 

まず、直近の出来事を経時的にまとめたい。

 

2018年5月17日に千葉県浦安市の高洲地区で発生した2件の不審者についての情報が浦安市の「重要なお知らせメールサービス」で配信された。

 

◆5月17日、浦安市高洲地区において、不審者に関する情報が2件寄せられています。◆1件目は、午後5時15分頃、高洲漁業記念公園付近で、児童が自転車に乗っていたところ、男に声をかけられ、「手をつないで帰ろう。」と言われたもの。不審者の特徴は、身長160cmくらい、上下とも黒っぽい服装、帽子を着用している。◆2件目は、午後6時30分頃、高洲中央公園で、児童が男に腕をつかまれたもの。不審者の特徴は、20から30歳代、身長165cmくらい、上下とも黒っぽい服装、マスクとサングラスを着用、自転車に乗って立ち去った。◆何かされそうになったら、大きな声で助けを呼びましょう!不審な人や車を見かけたら、すぐに110番通報してください。外出の際には周囲に気を配って、子供の見守りにご協力をお願いします。(5月18日 16時48分発表)

担当課:市民安全課 問合せ:047-351-1111

  

この情報について、自分なりに不思議に感じたことがある。

 

不審者のプロファイルについては分かった。

 

浦安市市民安全課から保護者への連絡について言及すると、5月17日に事象が発生し、「重要なお知らせメールサービス」で市民に連絡が届いたのは5月18日の夕方。

 

不審者が通報されてから、翌日の夕方にメールで市民に連絡するというのは、タイミングとして遅いように感じる。

 

すぐに速報を流せば、市民が実際に付近を警戒することができたかもしれないのに、明らかに不審者が立ち去った後で保護者を含めた市民に情報を流すのは遅くないだろうか。

 

浦安市はもっと迅速に対応すべきではないのかという批判を受けるかもしれない。

 

実際、ツイッターを検索してみると、この情報伝達の遅れについて指摘している浦安市内のツイッターユーザーがおられる。

 

しかし、市役所の現在のシステムの中で、市民安全課としては精一杯の対応だと思う。

 

担当職員が情報を受けて、上司の決裁を受けて、メールで配信する。間違った情報を発信してしまったら大変なことになるし、確認には時間がかかる。1日で配信するだけでも大変だと思う。

 

ただ、情報の即時性が重要視される内容もあるわけで、「第一報として、今後の情報が修正される場合もあります」という但し書きを追加してメールで速報するという考えがあるかもしれない。

 

次に、2018年5月23日に千葉県浦安市の富士見地区で発生した不審者についての情報が、浦安市の「重要なお知らせメールサービス」で配信された。

 

◆5月23日午後5時頃、浦安市富士見3丁目付近で帰宅途中の女子児童に対し、下半身を露出する事案が発生しました。◆不審者は、年齢30から40歳位、身長165から170センチ位、小太りで紺色半袖Tシャツを着用した男です。◆防犯ブザーを携行して危険を察知したら迷わず鳴らしたり、大きな声で助けを呼びましょう。不審者を見かけたら、すぐに110番通報してください。(5月24日 15時52分発表)

担当課:市民安全課 問合せ:047-351-1111

 

浦安市外の人たちに分かりやすく説明すると、先ほどの高洲地区というのは、浦安市の海沿いの新町エリア。今回の富士見地区というのは埋め立て前の元町エリアにある。

 

高洲地区での不審者の身長とよく似た特徴があるように感じるが、その行動は下半身を露出するという点で異なっている。

 

次に、2018年5月29日に千葉県浦安市の明海地区で発生した不審者についての情報が、浦安市の「重要なお知らせメールサービス」で配信された。

  

2018年5月29日午後5時頃、浦安市明海1丁目付近で、男子児童に対して、不審者が「ちょっと待って、こっちへおいで」と手招きをしながら声をかける事案が発生しました。◆不審者は、年齢40から50歳位、身長180センチメートル位、体格中肉、上衣黒色ジャンパー、下衣黒色ズボン、黒色サングラスを着用した男です。◆防犯ブザーを携行して危険を察知したら迷わず鳴らしたり、大きな声で助けを呼びましょう。◆また、ご家庭でも注意喚起をして、不審者を見かけたら、すぐに110番通報してください。(5月30日 13時15分発表)

担当課:市民安全課 問合せ:047-351-1111

  

本件は女子児童ではなくて、男子児童が声掛けを受けている。

 

浦安市の市民安全課から「重要なお知らせメールサービス」で配信された直近の情報は以上の通りだが、保健体育安全課から小学校を経由して保護者に伝えられた情報がある。

 

まずは、ツイッターによって発信されている情報を記録したい。その情報源について確認を取る必要があるが、一部の小学校に通知された情報なので、保健体育安全課に情報は残っていて、裏取りは簡単だと思う。

 

浦安市立高洲小学校 から

不審者情報 13日(水)18時40分頃、弁天2丁目付近で、中学年男児1名が、習い事からの帰宅途中、すれ違いざまに被疑者にペットボトルで顔面(目)を叩かれた。帰宅後、病院にて受診。警察へ連絡済み。

2018年6月13日 @Mani_Tee

  

こちらのツイッターユーザーは、同じ男性から見ても男気があって素敵だと思う。男らしくて、凛としていて、決める時には決めてくださる。自分たちが学生だった頃、彼のようなクールな先輩がいて、皆が憧れた記憶を思い出す。

 

この件での問題は小学生が暴行を受けていること。

 

女子児童の場合にはつきまといや声掛けが多いようだが、男子児童の場合には殴られたり胸を突かるといった暴力を受けることが珍しくなく、どちらも深刻だ。

 

また、「13日」という月ではなくて日しか書かないところが、浦安市の連絡の特徴かもしれない。

 

ツイッターによって情報が表に出たけれど、この情報は高洲小学校の保護者だけで共有するような情報なのだろうか?

 

さらに、ツイッター検索の場合には時系列を遡るが、この件よりも以前のツイートも見受けられる。

 

15日(火)富士見3・4丁目での不審者情報をお知らせいたします。・午後3時ごろ、富士見3丁目で1年女児が下校途中に男から「お疲れ様、君、○○小学校?何年何組?」と声をかけられた。女児は怖くなり、その場を去り帰宅。・午後5時ごろ、富士見4丁目で2年男児が富士見第一街区公園で若い男(髪が半分くらい金髪)に、「ゲーム機をちょっと貸して?」「向こうで君たちの事を呼んでいるよ。」と声をかけられ、貸したゲーム機を持ち去られた。登下校中だけでなく、帰宅後も安全に十分注意するよう、学校でも指導いたしますが、ご家庭でも声かけをお願いいたします。

2018年5月16日 @_riko_mama

 

実際にはテキストではなくて、送信されてきた文章のスクリーンショットの画像をツイートしてくださった。2018年5月16日に発信されているので、5月15日に発生した事件だと思われる。何かがあってから翌日まで待って情報を配信する浦安市の対応と矛盾がない。

 

ツイッターユーザーは、自分の友人の知り合いだと思う。容姿も美しいが、内面も美しい。実直で繊細、かつ優しい性格がツイートにも映っていると思う。

 

地区の情報を考えると情報を発信した小学校の名前も分かる。

 

ツイッターによって情報が表に出たけれど、この情報は富士見地区の保護者だけで共有するような情報なのだろうか?

 

そして、ツイッターではなくて、自分が日の出小学校からメールで通知を受けた内容が以下だ。

  

「6月25日午後4時半頃、日の出第5街区公園にて遊んでいた3年生4名が帰ろうとしたところ、知らない男の人(身長165cmくらい、サングラス)が追いかけてきたため走って逃げた。」との情報提供がありましたので、お知らせいたします。学校では、放課後の過ごし方と帰宅時刻について児童に再度指導しました。

 

自分が知りうる限り、今から遡って2か月間で6件の不審者情報が確認できた。

 

いや違う。高洲地区の公園での不審者は2件とカウントすれば合計で7件。

 

これら7件のうち、市民安全課から「重要なお知らせメールサービス」で市民に連絡が届いたのは4件。

 

残りの3件は保健体育安全課から小学校等を介して限られた学区の保護者に連絡がなされたようだ。

 

いや、ツイッターユーザーが紹介してくださった富士見地区の不審者情報は2件とカウントできる。

 

つまり、直近の不審者情報は8件で、「重要なお知らせメールサービス」で市民に連絡が届いた情報は4件、保健体育安全課から小学校等を介して保護者に届いた情報が4件。

 

同じ不審者だと判断できるならば、情報をまとめてもらって構わないが、同一人物ではない場合にはアナウンスを分けてほしい。

 

同時に情報が送られてくると、不審者の特徴や出没場所などが混乱する。

 

浦安市の関係者に対して、「情報の共有はどうなっているのでしょうか?」という趣旨の質問を投げかけているツイッターユーザーがおられたが、確かに自分もそう感じる。

 

浦安市から伝えられる不審者情報が全体でどれくらいで、今、どうなっているのかを整理してほしいと思った。

 

2件の情報が固められて届いたり、市民安全課から情報が届いたり、小学校から情報が届いたり、地区によって保護者に情報を伝える時があったり、情報を伝えることがなかったり。

 

子供たちの安全に関わる情報なので、もっと丁寧に扱うべきだ。システムが複雑になっていて頭が混乱する。

 

このやり方はどうなのだろうと不思議に思って、「浦安 不審者」とネット検索してみると、2017年から2011年までの情報がほとんどヒットしない。

 

2009年から2010年の間は防犯課から連絡が届いていたようだ。しかし、小中学校から保護者にどのような連絡がなされたのかについては情報がヒットしない。

 

ここまでの情報を整理して考えると、自分の頭の中でいくつかの疑問が並ぶ。

 

浦安市内で小学生を育てている保護者の皆さんも同じように感じるかもしれない。

 

[1] 直近で何件もの不審者情報が出ているが、急に不審者が増えたということなのか?

 

[2] 浦安市内で発生している不審者の情報を過去から現時点まで閲覧できるサイトはないのか?

 

[3] ネット検索によって浦安市内で発生している不審者の特徴を簡単に知ることができるのか?

 

結論から先に言うと、答えは全て「否」だ。

 

浦安市は日本トップクラスの財政力があると言われているが、浦安市役所自体は普通の市役所であり、日本トップクラスの技量を持った職員もおられるが、概ね普通の人たちだ。

 

しかし、純朴さと温かさでは日本のどの街にも負けないと、自分は信じる。

 

同時に、浦安町から浦安市への発展に伴って、様々な苦労を重ねて、少し身構えてしまっている気がする。

 

人間誰しも、自身で考え付く範囲は狭い。自身が対応できる中身も小さい。

 

自身で作り上げた枠の中に閉じこもっているよりも、外に出た方が新しいことを感じ、見ることができる。

  

自分が偉そうなことを言っている立場ではないが、先の[1]から[3]についてはどうしても知りたかった。

 

自分が知りたい情報がマスクされているような街で大切な子供たちを育てるのは、何だか気分が良くない。

 

ということで、千葉県警察のウェブサイトで公開されているオープンデータにアクセスした。

 

くらしの安全マップ | 千葉県警察

http://www2.wagmap.jp/cp-gis/Portal

 

インターネットが普及し、必要な情報があればネット検索するだけでサイトにヒットすると思っている人が多いと思うけれど、行政が公開しているデータというのは、往々にしてグーグルなどの検索エンジンではヒットしないことが多い。

 

グーグルのクローラーというプログラムが、それぞれのサイトの中まで入って行くことができないことが、その理由だ。

 

クローラーが入れないページの情報というのは、検索エンジンにおいて情報が収集されないので、検索ボックスにキーワードを入力しても情報が検索一覧に表示されない。

 

そのため、実際にサイトにアクセスして情報を確認する必要がある。

 

自分が理解している限り、行政が公開しているオープンデータには大きく分けて2つの種類がある。

 

1つは、「コンテンツデータ」という種類のオープンデータ。

 

いわゆる表計算ソフトのエクセルに入力したようなテキスト(文字や数字など)が並んだデータで、他のソフトウェアでデータを開いて編集したり、分析することができる。

 

もう1つは、「マップデータ」という種類のオープンデータ。

 

文字や数字の一覧表では情報を理解することが難しいので、地図の上に情報を乗せて、視覚的に表示したデータで、通常は「地理情報システム(GIS)」というツールが使用されている。

 

千葉県警の「くらしの安全マップ」のURLを見れば分かるが、「map」とか「gis」といった単語が含まれている。

 

経時的にどこまでも遡ることは難しいけれど、最近の動向を調べるためには、「くらしの安全マップ」は非常に強力なツールだと感じた。

 

「くらしの安全マップ」の中にはいくつかの地図が集められているので、「不審者情報マップ」を選択する。

 

2017年から2018年までのデータを選択して、浦安市の部分をダブルクリック。

 

すると、浦安市内で発生した不審者情報を地図上に表示させることができる。

 

子供を狙ったと思しき不審者の地図と、女性を狙ったと思しき不審者の地図を選択することができるので、まずは子供に関わる不審者の地図を表示させてみる。

 

そのマップを見て、自分は一瞬で背中に寒気がした。

 

実際に確認してもらえば分かると思うし、そのマップにアクセスした人の端末情報は千葉県警から把握してもらえると思うが、浦安市内全体に幅広く不審者の発生ポイントが表示された。

 

自分としては、駅前に不審者が多いとか、他の自治体からも人が集まる繁華街もしくはテーマパークの近くで不審者が多いのかと思っていた。

 

しかし、実際には、浦安市内において不審者が出没するポイントに偏りはなく、元町でも、中町でも、新町でも、ほとんど同じパターンになっていた。

 

ただ、「くらしの安全マップ」は非常に便利なのだが、GISであれば実装されているはずのマップデータとコンテンツデータを変換するための機能が見当たらない。

 

浦安市内という局地的なデータを解析したい場合には、必ずしもマップデータは小回りが利かない。

 

自分は浦安市民なので、マップ上で表示されなくてもある程度は想像ができるし、データテーブルでリストアップして解析したい。

 

また、地図の分布よりも、不審者の行動や特徴についてパターンを解析したい。

 

それと、市役所の人たちや、オープンデータの活用に取り組んでいる人たちの中には、「行政のデータを元に、このようなマップを作ってみました!」という感じの人がいるが、地図を作っただけで満足して、そこからの解析が足りないように感じる。

 

データを可視化するのは手段でしかない。

 

そのデータの中から何を目的として、何を見つけるのか。

 

マップの情報というのは、全体を眺めてパターンを見つけるための手段であって、実際には、コンテンツデータに相当する文字列を分析し、コアとなる情報を取り出すわけだ。

 

ただ、自分が探した限り、千葉県警によって公開されている不審者マップでは、マップデータを閲覧することができるのだが、コンテンツデータが見当たらない。

 

コンテンツデータ自体は、浦安市役所の市民安全課が有しているのだろうけれど、一人の市民がデータの提供を求めたところで埒が明かない気がした。

 

仕方がないので、千葉県警のマップデータから不審者発生ポイントを一つずつ選択して、インターフェイスに表示された情報を元にデータを解析することにした。

 

その場合、オープンデータを元に解析するわけだけれど、自分のサイトでグラフやテーブルを公開することは規約に反すると思った。

 

ただ、数値データについて使用する分には制限がなく、自治会などで地域の防犯のためにデータを活用するのも制限がないと明記されている。

 

自分は自治会やPTAでこれらのデータを防犯のために活用したいわけで、千葉県警からお叱りを受けることはないだろうと思って分析を続けた。

 

ただ、全てを公開するのはよろしくないと思ったので、ある程度の傾向のみ紹介する。

 

千葉県警のオープンデータによって公開されている浦安市内の不審者情報は、2017年だけで22件あった。

 

想像以上に多い。

 

浦安市内の保護者は、この現状を知っているのだろうか。

 

自分が確認した限り、それら22件の不審者情報について、浦安市の市民安全課の重要なお知らせメールサービスによって市内の保護者に通知したケースは確認できなかった。

 

つまり、2017年の浦安市内で22件の不審者情報が認められたけれど、その情報は市全体にアナウンスされることがなかったか、あったとしてもごく限られていたことが示唆される。

 

次に、2018年の浦安市内では、現時点で千葉県警のオープンデータにヒットした不審者情報は8件。

 

これらの不審者情報は、浦安市の市民安全課からのメールサービスで市民に通知されていないようだ。

 

加えて、2018年において浦安市の市民安全課からメールサービスで市民に通知された不審者情報は4件。

 

千葉県警の8件の情報と、浦安市の4件の情報は重複しておらず、それぞれ別の情報だった。

 

2018年における不審者発生の件数としては、2017年と同じか、少し多いくらいだろうか。

 

千葉県警のオープンデータの場合には、ビッグデータとまでは言わないかもしれないが、千葉県全体からデータが集まってくるわけで、リアルタイムで情報を更新することは困難だと思う。

 

一方、浦安市からのメールサービスの場合にはデータサイズが小さいので、迅速に対応できる。

 

そのため、今回のデータでは、千葉県警のデータと浦安市からの情報においてタイムラグが生じているようだ。

 

ただ、千葉県警の不審者マップに登録されていなかった4件の情報はともかく、千葉県警によって公開されている浦安市内の8件の不審者情報については、浦安市がメールサービスで保護者に通知した跡が認められない。

 

浦安市は小中学校の保護者に情報を伝えたのだろうか。

 

一部の学区の保護者にだけ知らせて、その他の地区については保護者に知らせないという方針ではないと思うが、現状を考えるとその可能性がなくもない。

 

データの均一性を考えると、浦安市役所に集まった不審者情報をオープンデータ化して、頻繁に更新してくれれば助かると思った。

 

つまり、浦安市のサイトや関係者のブログを調べても情報が見当たらないが、この数か月で急に不審者が増えたのではなくて、少なくとも2017年から現在までにたくさんの不審者が出没していたということだ。

 

おそらく千葉県内の小学生殺害事件等を鑑みて、2018年度付近から浦安市がメールサービスで情報を配信したために、その情報が広がっているということではないのだろうか。

 

また、千葉県警が把握している件数だけでも、2017年に22件の不審者情報が確認されているが、これらの情報を浦安市が積極的に発信してこなかったから、今になって急に不審者が増えていると感じてしまったのではないだろうか。

 

とはいえ、千葉県警が不審者と判定せず公開しなかった事例を合わせると、一年間で大変な数になってしまうことだろう。

 

それらの情報を全て浦安市の重要なお知らせメールサービスにて配信したら、市民安全課が言うように不審者情報が頻繁に端末に届くことになる。

 

それを是とするか非とするかは、市民によっても違うだろうけれど、防犯意識を高める上では、浦安市内で稀に不審者が出没しているのではなくて、頻繁に不審者が出没しているという現実を受け止める必要があると思った。

 

それと「さっきから、なに、データ、データと言ってるんだよ!」という保護者からの批判が聞こえてきそうだが、このような小規模ではあるがデータベースをつくっておくと有用なことがある。

 

千葉県警が公開し、浦安市役所も保有しているであろう情報には、不審者が現れた時間帯や場所だけでなく、ある程度の身長や年齢層、体格、髪型、上着、ズボン、身に着けているものなどが記録されている。

 

数回クリックするだけで、それらの情報に合致する、もしくは似た人物の情報を抽出して浮かび上がらせることができる。

 

これだけ小さなデータサイズの場合には、別に難しいソフトウェアは必要ない。普通のパソコンに入っているエクセルで十分。

 

あまり詳しく紹介すると角が立つので伏せておくが、例えば、浦安の元町エリアの富士見3丁目付近で下半身を露出した不審者の場合には、小太りで165~170cmの身長というアナウンスがなされている。

 

浦安市からのアナウンスは適切だったと思うが、下半身を露出する不審者が急に出現した感じがあって不安に感じる人が多かったことだろう。

 

では、千葉県警のオープンデータを用いて解析するとどうなるか。

 

浦安市内で女性に対して下半身を露出した不審者は、今回だけではないことが分かる。

 

確認した限りでは、2017年から2018年までに下半身を露出した不審者が6件報告されており、全て男だ。

 

こういった情報は、浦安市内の地域住民が知らなくてもいいのかというと、そうでもない。

 

そして、それぞれの不審者情報を一覧表示してみると、発生した時間帯と浦安市内の地区名、不審者の特徴といったデータが表示される。

 

富士見地区の場合には、今年に入って富士見5丁目付近で下半身を露出した不審者が2件認められた。

 

2件ともに身長170cm程度もしくはもっと背が低く、作業服姿、茶髪という記録がある。

 

直近で通報された富士見3丁目付近での不審者の事例と比較して、身長や年齢層がよく似ている。髪型はどうなのか。

 

加えて、富士見5丁目付近での2件の不審者のうち、1件では「ガッチリ」という体格が記載されている。

 

富士見3丁目付近で下半身を露出した不審者の特徴は「小太り」だそうだ。

 

ガッチリと小太り。見る人によって違うかもしれないし、安易な憶測は禁物だが、これらの不審者について何らかの関連性があるのかどうか。

 

では、富士見地区の市民が「下半身を露出する不審者が富士見地区にだけ出現する」と誤解して注意したり、他の地区の市民が「うちの地区は下半身を露出する不審者は出ないよ」と誤解して安心するのは適切ではない。

 

なぜなら、2017年から現在までに、中町エリアの富岡2丁目付近、新町エリアの明海4丁目付近、新町エリアの日の出5丁目付近において、下半身を露出した不審者が認められている。

 

しかも、いわゆる露出というのは、イメージ的に暗い夜道という印象があるかもしれないが、明海4丁目付近の場合には正午頃、日の出5丁目付近の場合にも正午頃、富士見5丁目付近の場合には深夜、富岡2丁目付近の場合には午後3時頃。

 

つまり、昼も夜も関係なく、浦安のエリアも関係なく、下半身を露出する不審者が出ているということだ。

 

種別だけではなくて、不審者の髪型であったり、帽子の種類といった特徴でフィルタリングやクラスタリングを行い、該当するケースだけを抽出することもできる。

 

また、サングラスで顔を隠して何かをやろうとすれば、そういった特徴に基づいてフィルタリングを行って、該当する不審者の身長や年齢の目安を抽出することもできる。

 

市内の場合、サングラスを付けている不審者の場合には、30代から40代で、小柄な男性が多いようだ。

 

しかし、年齢層は見た目の情報であり、子供たちの目線で見た大人の姿は時に違って見えるのかもしれない。

 

例えば、弁天2丁目付近で連続して通報があった不審者の場合、警察が確保して警告したようだ。

 

浦安市内の不審者のデータベースと、千葉県警の他のオープンデータで公開されている検挙等のリストを用いて照合を行うと、同一の日付で同一の地域での事例がヒットした。

 

これらの事例が同一のものであると仮定すると、警察が確認した際の不審者の年齢は20代。一方、不審者情報として公開された年齢はもっと高い。

 

したがって、明海1丁目付近で認められた不審者の特徴である180cmくらいの身長というのは、本当に180cmの長身だったのかどうか、子供の目線で大きく見えたのかという点で慎重に受け取りたい。

 

即席で作ったデータベースを調べてみたが、180cm程度の長身の不審者のデータがヒットしない。

 

折り畳みができる等身大のプレートを用意して、不審者を見かけた子供たちに身長がどれくらいだったのかを尋ねるという方法も良いかもしれない。

 

その他にも浦安市内で報告されている不審者については、たくさんの特徴がある。

 

角が立つかもしれないので公開しないが、本来は浦安市役所の市民安全課がオープンデータを公開し、その分析を行うことができればいいなと思った。

 

また、浦安市内の単位PTAに対しては、浦安警察署の承諾を得た上で解析リストを提供しても構わない。あまり大きなデータではないけれど、地域の防犯を考える上で参考になると思う。

 

そして、市内の不審者情報を解析してみた結果としては、データのクラスタリングを行った場合、どう考えても同じではないと思われる不審者を分けていくと、推定される不審者の数が想像以上に多いことが推察された。

 

また、子供たちが不審者に遭遇する場所は公園だけかと思っていたら、通学や移動中、つまり路上であるとか、様々なパターンがあるようだ。

 

加えて、浦安市内では、どの場所でも不審者に遭遇するリスクがあり、様々な不審者のタイプがあり、さらに、女子児童だけでなくて、男子児童が狙われるケースもあるということを知って深刻な気持ちになった。

 

では、どのような傾向があるのかということだが、浦安市内の場合にはデータが小さいけれど、より大きなデータを元に解析した千葉県警の結果とパターンが似ていると思った。

 

以下のサイトをぜひご覧いただきたい。

 

子供を犯罪から守りましょう!| 千葉県警察

http://www.police.pref.chiba.jp/seisoka/safe-life_protect-child_00.html

 

不審者を見かけた時には、速やかに110番通報しても何ら問題ない。

 

「110」と入力して電話をかけるだけ。

 

浦安警察署ではなくて、千葉県警のセンターに繋がる。

 

「事件ですか? 事故ですか?」という気合いの入った声が聞こえても憶する必要はない。

 

「事件です。不審者がいます」と答える。

 

その場所の番地が分からなくても、施設の名前や電柱の表示などを元にしてセンターの係員が検索システムを動かして調べてくれるので、係員の誘導に従って答えるだけで構わない。

 

すると、ものすごいスピードで浦安警察署に連絡が転送される。

 

その時点で所轄の警察官が現場に向かう。

 

110番通報の場合には、その管轄の警察署の幹部が目を通すことになっていて、実際にどのような対応を執ったのかを記録しなくてはならなかったと認識している。

 

その後、「警察の担当者から対応内容について聞きたいですか?」と尋ねられるので、「はい」と答えると、警察官が直接来てくれたり、電話をかけてきてくれる。

 

警察から不審者の特徴などについてより詳しく尋ねられることがあるかもしれないが、その場合にはできる限りの情報を伝える。

 

そういった地域住民からの情報は、警察官が市内をパトロールする上でも参考になる。

  

そういえば、以前から、浦安警察署も浦安市役所も、「地域の防犯について、地域住民が取り組むことが大切」という趣旨の広報や普及啓発を続けている。

 

これまで自分は、「自分が住んでいる新町では、浦安市からの不審者情報なんてほとんどないし、大丈夫だよ」と安心していた。

 

不審者なんてほとんどいないと勘違いしていただけじゃないか。

 

実は不審者がたくさん出ているということを知り、寒気がした。

 

同時に、父親がこんなことではいけないと思った。

 

浦安市内の現状をもっとリアルに知っていれば、浦安警察署や浦安市役所からの広報や普及啓発をもっと深刻に受け取っていたことだろう。

 

確かに、「地域の安全は、地域住民が自分たちで守る」という気持ちが大切だと学んだ。

 

行政が地域住民にどの程度の情報を伝えるのかについては、慎重に検討する必要があるだろうけれど、市民が全く知らない状況というのは良くないと思う。

 

また、不審者として通報された人が本当に犯罪性を持った人なのかどうなのかは分からないが、できるだけたくさんのデータを集めておくことは大切だと感じた。

 

それは、不審者を捕まえたいという気持ちというよりも、何らかのタイミングで犯罪に繋がってしまうことを避けるため。

 

人は、誰だって、奇跡に匹敵する確率でこの世に生を受けた。真面目に働いて、真面目に生きて、悔いのない人生を送ろう。

 

そういった人たちにも家族がいるのだから、地域の見守りだけではなくて、自身の家族からの説得や支援も大切だと思う。 

 

また、地域の防犯は、確かに地域住民の見守りや110番通報も大切だと思うけれど、浦安市として何かやるべきことはないか、検討してほしい。

 

実際の保護者の目線で考えると、市内のパトロールは足りないと思う。

 

民間の警備会社と契約して、ガチの警備員が市内を頻繁にまわってくれるように対応してほしい。

 

また、新町エリアに公設の防犯カメラが一台もないということを聞いて、浦安市の対応に唖然としたが、できるだけ早く設置し、解析用のシステムを整備することを望む。

 

子供たちを守ることに市の予算を使ってほしい。

 

 

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