子どもたちをネットいじめや裏サイトの危険から守る「スクールガーディアン」と、いじめの発生をネットの力で察知する「Kids' Sign」

2016年4月2日

 

人生というのは、複雑性を持った状態から単純化することで安定する気がする。

 

小中学校では様々な個性や背景を持つ子供達が集まる。多様性があるからこそ社会は成立するわけだし、個人のアイデンティティの確立においても重要だ。

 

しかし、個人レベルで考えた場合には、高校や専門学校、大学等に進学することである程度のトラックが決まり、同じような目的を持った人達が集まることが多い。

  

教育を受ける期間を終えて職業を得た後は、多くの場合、その分野のプロフェッショナルに囲まれて生活する。

 

職場においても様々な人間関係があるが、自分にとってはそれが非常に心地良いし、安心する。人には個性があっても、その集団の中に同じような価値観があり、使命感があり、評価基準がある。

 

自分にとっては小学校や中学校というのは苦痛を受ける場所だった。融通が利かない性格なので、全く会話が通じないような同級生と一緒の空間にいることが辛かった。

 

もともと、人間関係が苦手な上に、色々な場所で変わり者のレッテルを貼られて生きてきた。イジメを受けたこともある。

 

少しずつ自分の世界が単純化し、そういったステージを越えて社会に出た。働くことにも充実感がある。

 

しかし、子供が生まれて成長すると、今度は保護者という形で複雑性のある世界に引き戻される。

 

子供が生活する場に関して出会う保護者というのは、非常に興味深くもあるが、自分にとっては恐怖だ。子供の頃の辛い気持ちを思い出す。

 

様々な個性がある保護者が、子供というキーワードの元に集まる。当然だが、それぞれの人生やライフスタイルがあるので、子供同士の関係よりもさらに複雑化した状態になる。

 

自分の子供が小学校に通うだけなのに、どうして保護者までが学校での人間関係に引っ張り込まれるのか。自分の子供達がそのステージを越えるまで耐えるしかない。

  

ただし、これは浦安市に引っ越してきて実感することであり、妻からも確かにそうだと言われることがある。

  

浦安というのは、様々な自治体から市民が転入してくるので、自分と同じ趣味を持っていたり、自分と話題を共有できる父親と出会える確率が高いのではないか。

 

元町と中町と新町という雰囲気が違う三つのエリアで構成されていることも重要なメリットだ。人間関係で疲れたら、少しの距離を引っ越すだけで環境がガラリと変わる。父親同士の関係では、非常に楽な自治体なのかもしれない。

 

しかし、浦安市内でも、結構な数のイジメが発生していて、自宅から学校に通えない状態にまで追い込まれている子供達がいるようだ。

 

身近な保護者の皆さんからも、イジメの話を耳にする。自分の子供がイジメを受けたらどうしようかと心配になる。

  

自分の子供がイジメを受けたらどのように対処しようか?何事もシミュレーションとリスクヘッジが大切だ。

 

こんな父親なので、イジメを受けたら全力で行くかもしれない。 

 

最初に確認するのは、自分の子供のメンタルの状態だ。毎日、子供と会話をするということが大切だ。仕事が忙しいと時間が少なくなってしまう。短い交換日記をやるか?

 

「お父さん、キモイよ」と言われかねない。ラインでもやってみようか?

 

子供が心の中で我慢し続けて、心の糸がプツッと切れることだけは避けたい。

 

パニック障害や鬱といった症状は突然やってくることが多いそうだ。そういったサインを見逃さないことが大切だろうし、その状態にまで追い込まれる前に、自分が父親として察知して守りたい。

 

心的な症状が出ているのであれば、速やかに治療を開始する。心療内科クリニックも事前に検討しておこう。

 

必要に応じて、市内もしくは市外での引っ越しを考えた方がよいかもしれない。浦安での人間関係に疲れたら、かつて住んでいた美浜地区に戻ることも選択肢の一つだ。あの地区は人間関係が非常に楽だと思う。

  

イジメに関しては、イジメを加えている側が、イジメを受ける側になることもあるくらいだ。かなりデリケートな問題なので、隠密に話を進めることになる。

 

しかし、絶対に引かない。

 

担任の教師や、学年主任、教頭や校長、教育委員会等には全て話を通し、当然だが、適切な説明と記録の開示、責任の所在の明確化を求める。

 

もちろんだが、イジメを加えてきた同級生の両親とも話し合う必要がある。

 

学校の教師だけではなくて、第三者の立ち会いと会話内容の記録を希望する。

 

また、子供同士の人間関係に端を発した保護者同士のイジメという話も耳にする。

 

そのような場合、相手側の集団がどのような保護者によって構成されているのかを相関図によって解析し、各人の発言をデータベース化し、それらをリンクさせた状態で視覚的に記録した方がよいのだろうか。

 

また、あまりに過度なトラブルに発展した場合には、浦安警察署の地域課に相談した方がよいかもしれない。

 

イジメというのは、その子供の責任だけではなくて、学校であり、保護者の責任だという考えを崩すことはない。そして、イジメがあったからと我慢するのではなく、徹底的に対処する、、、

 

という、自分なりのストラテジーを妻に話したところ、「鼻から蒸気が出そうだ、もう少し肩の力を抜け、日の出保育園で毎日一緒に生活した友達が守ってくれるから大丈夫だ」と諭された。

 

確かに、日の出保育園は、イジメはよくないことだと子供達にしっかりと教育してくださっている。日の出地区に住み続けて、その地区の保育園から同じ学区の小学校に入学することのメリットだと思う。

 

遠く離れた幼稚園や保育園に通っていて、いきなり知り合いのいない小学校に入学すると、子供にとっても大変かもしれない。

 

ただし、子供達のイジメに関しては、都会であっても地方であっても起こりうるわけだし、子供だけではなくて保護者同士でもイジメが起こりうる。

 

それまで仲良くしていたのに、何かのきっかけでマイノリティになり、集団から嫌がらせや陰口を受け続けることになった時に距離を置いてくるという事象は、別に子供だけの話ではなくて、保護者同士の関係においても生じうる。

 

保育園でも、保護者同士のイジメや嫌がらせがあるという話を耳にしたこともある。

 

それにしても、日本全国を見渡すと、事態はかなり深刻だと思った。自分が親になると、そのリアリティを自分で実感することになる。

 

かなり前から子供達がイジメを苦に自分で命を絶ってしまうという悲しい出来事が続いている。

 

保護者同士の関係で追い詰まった母親が亡くなるという出来事も起こった。

 

自分の妻が他の母親から嫌がらせを受けた場合にも、自分は全力で行く。

 

学校教育の現場において、教師だけではイジメに対応できないと思う。詳しくは後で考えたい。

 

PTAに関して言えば、必ずしもイジメを抑止する力はないと考える。

 

任意入会という建前ではあるが、自動入会の形になっていることが多い現状では、イジメを加える側とイジメを受ける側の子供達の保護者が同じ組織にいる。

 

具体的なトラブルシューティングを施行しようとしても、意見がまとまらず、むしろ保護者同士のトラブルに発展しかねない。

 

出来る限り穏便に話をまとめて議事進行したいPTA総会において、ボルテージが上がった保護者がやってきて矢のような指摘をすると、PTAの会長や副会長は凍ると思う。

 

それに対して別の保護者が応戦すると、状況は深刻だ。とにかく議決に持ち込んで賛成多数になったりすると、少数派のボルテージはさらに上がることだろう。大変なことになるかもしれない。

 

イジメに関しては、出来うる限り早期に察して、出来うる限り穏便に話し合うことで、ダメージを最小限に抑えられると思う。

  

しかし、イジメを受けた子供の心理を考えてみた場合、自分がイジメを受けたと教師に伝えること自体が大変だ。もしも相談して、対応が始まったとき、当然ながらイジメを加えた側にも学校側から何らかのアクションがある。

 

イジメを加えた側からすると「チクった」と受け取られ、その報復のような形でイジメがエスカレートすることを懸念するのかもしれない。

 

また、教師によって違うと思うが、子供達からイジメを解決できる先生だと信じてもらえないケースもあるかもしれない。

 

さらに、自分からイジメを受けたことを親に話すと、親が心配になったり悩むのではないかと気を遣うこともあるかもしれない。

  

ただし、メンタルを痛めて動けなくなってしまった場合、子供であっても大人であっても、そこから立ち直るためには大きな労力を要する。

 

よく、イジメを受けて学校に通えなくなる状態の一つとして、「引きこもり」という言葉があるが、イジメという言葉自体もそうだが、マイルドな表現になっていると思う。

 

学校現場における嫌がらせ行為によって、精神疾患を生じた状態であるとすれば、それはかなり深刻なことだと思う。

  

本人の性格だとか、弱気だとか、そのようなレベルの話ではなくて、必要に応じてカウンセリングや治療を受けられる体制が大切だと思う。

 

時に、子供達が自らの命を絶ってしまうことさえある。ここまで追い詰められる事象では、イジメという学校のトラブルとして教師や教育委員会のみが対応するのではなく、警察が対応する話なのではないかとも思える。

 

しかも、自分達が通った時代と比較して、イジメが生じやすい状況にあるのではないか。

 

ネットやICTが発達し、子供達がメールやSNSを使いこなせるということは、それがイジメのツールとして使用される可能性がある。

 

実際に集まって話をしなくても、イジメをする側がネットを使って色々なやり取りをしたり、ツイッターで個人を攻撃するような内容を発信するリスクもある。

 

児童や生徒が学校の裏サイトを開設して、そこに個人を攻撃するような内容が投稿されるケースもありうる。

  

また、日本中で発生していることだが、子供自身が個人情報をネット上に発信してしまったり、何らかの犯罪に巻き込まれることもある。

 

一方、ネットというのは、イジメに対応するための手段になりうる。

 

自分がイジメを受けていて、親や先生にも相談できない。

 

「だれか、助けて...」

 

というSOSを受け付けてくれるシステムがあれば、子供達の苦しみを解決するきっかけになるかもしれない。

 

個人的な見解としては、イジメに気づいて速やかに対応できる教師は優秀な教師だと思うが、全ての教師がイジメに気付いて対応できるとは思えない。

 

校庭やクラスで仲良くしていると思っていたら、実際にはその児童や生徒の間でイジメのトラブルが生じている場合もあることだろう。

 

それに加えて、子供同士でのネットでのイジメが生じた場合、浦安の教師や教育委員会がそのようなトラブルを察することができるだろうか?PTAも同様だと思うが、かなり厳しい。

  

オンライン、オフラインを問わず、イジメを加えた子供や、イジメを受けた子供の保護者が、そういったトラブルに気付いていない可能性もある。

 

教師や親が気付かない状態でイジメが進行するのはよろしくない。

 

匿名で構わないので、「今、イジめられていて悩んでいます」とか、「○○君がイジメられているところを見たよ」といった情報を集めることはできないだろうか?

 

現場の教師にとって、そのような情報というのは必ずしも確実性を求める話ではなくて、自分の学校やクラスでイジメが発生しているかもしれないというアラートとしての意味がある。また、トラブルの対象について絞り込みが早くなる。

  

情報が入ってきた場合にイジメが起きているかどうかを観察して、イジメの背景を穏便に調べ、必要に応じて子供や保護者と話し合うことができれば、イジメが深刻化して心に深い傷を受ける前に子供達を救う機会が増えると思う。

  

スクールガーディアン? Kids' Sign? ネットのプロが子供達を守る。

色々と調べてみた。

 

すると、非常に興味深い記事が目に留った。

 

インターネットコム

子どもがいじめを匿名で通報できるスマホサービス「Kids' Sign」

http://internetcom.jp/busnews/20151028/adish-releases-anti-bullying-program-kids-sign.html

 

以下、引用。

 

新サービス「Kids' Sign」では、子どもたちが「いじめられている」「いじめを見た」といった情報を、スマートフォンを使って匿名で通報できる仕組みを提供。学校で定期的に行われる従来の紙アンケートと比べて、いじめの実態を早期に把握できるとしている。

 

確かに、紙アンケートで「□□□ちゃんがイジめられている」と書くのは、子供にとって厳しいかもしれない。何かの拍子で友達に見られたらとか、教師に筆跡で誰なのかを特定されるのではないかといった心配があるかもしれない。

 

紙アンケートの場合には情報がリアルタイムではないことが多いかもしれない。どこかに箱を置いたり、教師に渡すという方法もなくはないが、それでも子供にとっては心的な抵抗や葛藤があることだろう。

 

学校側の対応を待っている間も、イジメを受けている子供は、毎日苦しんでいることだろう。

 

何とかして助けたい。

 

なるほど、こういったサービスを浦安の小中学校や高等学校に導入すれば、イジメの発生をより速く察することができると思った。

 

子供同士での不満や軋轢を早い段階で鎮めることができれば、深刻なイジメに進む前にトラブルを解決できるかもしれないからだ。

 

担任の先生が、情報の真偽を実際に確認して、イジメと受け取れる行為があれば、双方の保護者にもマイルドに説明し、その時の記録をきちんと残しておくことが大切だと思う。

 

人間関係というのは、何かの些細なきっかけでこじれることが多いのだから、校長が仲介人となって、子供同士、親同士で話し合い、できるだけ早い段階でイジメの芽を摘むことが大切だと思う。

 

子供達にとっても、「イジメをすれば、どこかで大人が見ているぞ」という教訓になることだろう。大人をナメてはいけない。

 

浦安市内の小中学校でのガイドラインは、確かにイジメに毅然と対応するという強い意志を感じるが、トラブルをサーベイするための方法論やシステムにおいて詰めの甘さを感じる。その事象が進んでしまってからでは対処が難しいと思う。

 

特に、いじめ110番の受付時間は疑問だ。平日の9時から17時の間に、イジメを受けて悩んでいる子供達が相談の電話をかけられるとは思えない。それは役所の論理ではないのか? 

 

きちんと子供達のことを考えているのか?

  

先ほどの記事を見ると、スクールガーディアンを導入している学校に、キッズサインが提供されると書いてあった。スクールガーディアン? どこかで聞いたことがあった。

 

いじめニュース速報@イジ速

パトロール(スクールガーディアン)を実施する学校が増加!

http://ryoushinn.hatenablog.com/entry/2015/12/04/090000

 

このサイトのタイトルは2ちゃんねるのまとめサイトのように見えるが、実は、かなり真面目なブログだ。イジメに関して、とても勉強になる。確かに、スクールガーディアンと書いてある。もっと調べてみた。

 

スクールガーディアン

http://school-guardian.jp/

 

以下、サイトから引用。

 

ネットパトロールのプロフェッショナルチームが、実態把握が難しい学校非公式サイトを検索・監視し、ネットいじめと呼ばれる悪質な誹謗中傷や、学校生活上の課題となっている個人情報流出の危険性をレポートで可視化、継続的な削除依頼の対応やネットいじめへの対策を行うことで、学校関係者をトータルにサポートいたします。

 

なるほど、スクールガーディアンというのは、「アディッシュ」という企業のプロのネット解析チームが、学校の裏サイトやネットいじめをリアルタイムで把握して、学校側にレポートを出してくれるそうだ。

 

会社概要を見る。

 

従業員数70名と書いてある。70名のプロフェッショナルチームというと、なかなかの組織だと思った。

 

ということで、アディッシュという企業について、調べさせてもらった。

  

ガイアックスグループ

http://www.gaiax.co.jp/corporate/gx_group/

 

アディッシュというのは、ガイアックスという会社のグループ企業のようだ。事業チームから起業して一つの企業として機能しているようだ。

 

 

つまりはこういうことだ。

 

アディッシュという企業のプロフェッショナルチームが、学校を対象として裏サイトやSNSといったトラブルから子供達を守ったり、ネットでのトラブルに対処してくれるサービスが「スクールガーディアン」。

 

そして、子供達がイジメを受けたり、イジメを見たという連絡を受け付けて学校に報告してくれるサービスが「Kids' Sign」というわけだ。

   

ガイアックス?

 

どこかで耳にしたことがある企業だ。浦安で知り合った自転車仲間に、ガイアックスで活躍している父親がいた気がする。彼はDADZMのメンバーではない。

 

国内の最難関大学を卒業した秀才であり、浦安の将来を考えた時、ブレインとなりそうな存在だ。人徳もある。男の色気もある。男から見てカッコいい。全身から父親の本能が迸っている。

 

年上の父親達から愛称で呼ばれることもない。彼の独特のオーラがそれを許さない。

 

別に彼とは営利関係にないし、ガイアックスやアディッシュを宣伝してくれと言われたこともない。ただ、ここで点と点が繋がるとは思ってもみなかった。

 

具体的に浦安に導入できそうか尋ねてみた。

サイバートラブルに熟達した民間のプロフェッショナルチームが、ネットによる脅威から子供達を守り、ネットの力を使って子供達を救うというシステムは、確かに有用だと思った。

 

学校が何から何までやっていたら、教師が疲弊する。学校だけに負荷をかけるというのは父親としてあまりよろしくないと感じる。

 

となると、このシステムを浦安に導入できるかどうか、それを考えたい。

 

このようなシステムの場合、PTAはあまり頼りにならないと思った。自分も保護者活動で役員を担当したことがあるが、色々と調整が難しい。

 

提案しても、その年度の役員の勢いが関係するだろうし、横槍を入れてくる保護者がいないとは限らない。その年度の役員をやっていて、他の保護者からクレームが来るリスクがある変革は避けたいということだろうか。

 

特に、自分の子供がイジメをやってしまうかもしれないと心配している保護者にとっては、あまり受けがよいシステムではないかもしれない。ただ、話がこじれて、イジメを受けた側の保護者が校長室にやってくるよりも、ずっと穏便だと思う。

 

こういった話を真正面から浦安市に提案するのは非常に大変だと思う。

 

例えば、自分が日の出小学校の保護者だとして、PTAの役員に立候補して話をまとめ、そこから浦安市小中学校PTA連絡協議会のメンバーになり、そこで話をまとめ、浦安市の教育長なり教育委員会に話をするというスキームになりはしないか?

 

PTAなりP連の会長に大所高所で見渡して反対意見があっても義を通すようなパワーがあれば別だが、そういった保護者組織は当然ながら合議制のような形になっている。

 

声の大きな保護者が反対すると、どうしても集団の意志は現状維持の棚上げの方向に進んでしまうと考える。結局、当たり障りのないスポーツイベントや体験イベント、保護者パトロールといったことに注力してしまう結果になりはしないか?

 

おやじの会という組織が最初に発足したのは、とある学校でイジメによる生徒の自殺があり、「このままではいけない」と父親達が立ち上がったことがきっかけだったそうだ。

 

どうして現状のPTAを主軸として対応をとることがなかったのか。実際に保護者になるとその気持ちがよく分かる。

 

しかも、全体の意見をまとめてから浦安市のトップの付近に要望を出すという形だと、行政のフローがトップダウンになってしまう。これでは、現場の市職員としては仕事をやっているというよりも、仕事をやらされているという感があり、彼ら、彼女らが疲れてしまうと思うし、仕事への遣り甲斐が高まらないと心配する。

 

自分は以前から、浦安市役所の中堅職員や若手職員の能力が高いと感じており、このケースは彼ら、彼女らの実力を発揮しうる場であり、モチベーションを上げる場であり、自信をつける場だと思った。

 

PTAから提案があって市役所が動くということも大切だが、ボトムアップで事業を考えて実現してほしいと思った。

 

ただ、浦安市役所というのは、実直で丁寧なのだが、市外とのネゴシエーションや情報収集について卓越した能力があると感じない。市民として情報を提供しておこうかと思った。

 

ステップ・バイ・ステップで頭の中を整理しながら進める。

 

イジメに関して浦安市が対応している担当課は、教育委員会教育総務部の「指導課」というセクションだ。

 

浦安市では、最近、イジメについて毅然と対処するという方針が打ち立てられたようで、各学校にもイジメに対するガイドラインがつくられた。

 

相談窓口も用意されている。

 

平成28年度いじめ110番

http://www.city.urayasu.lg.jp/events/kyoiku/shidou/1008137.html

 

 おそらく、イジメを受けている子供の保護者にとっては、非常にありがたい窓口だと思う。ただし、この通報システムの場合、本当に精神的に追い詰まった子供が電話をかけて相談できるとは思えない。どう考えてもおかしなロジックに気付く。

 

受付時間が平日の9時から17時? 

 

子供達はどうやって電話をかけるのか? 浦安市は本気で子供達の苦しみを受け付けることができるのか? この時間帯に電話をかけられる児童や生徒というのは、すでに学校に登校できていない状態ではないのか?

 

そこまでイジメが進んだ状態というのは深刻だと思う。その前の段階で何とかしなくてはいけないだろう。

 

これは浦安市が情報を発信する際のパターンとして考えたいことだが、大切なことは、文章の勢いや、ボキャブラリーや、アピールではない。

 

中身だ。

 

イジメに関して言えば、子供達の心のSOSをどのようにキャッチするのかが課題の一つであり、 アディッシュのKids' Signのようなオンラインのシステムが導入されると改善しうる可能性がある。

 

とりあえず、色々と考えても仕方がない。

 

ネットは広大だが、より詳しい情報については、実際に話をした方が早い。攻殻機動隊がネットだけではなくて実際に人に会う理由が分かる。

 

指導課に電話をかけてみた。

  

あまり詳しいことを公開すると、この市役所の人たちが構えてしまうが、指導課に「村上さん」という非常に頭の回転が速く、気さくで話しやすい女性職員がおられた。係長級、もしくは主任主事級だろうか。

 

村上さんがイジメの相談センターを作って子供達からメールを受け取れば、子供達は心を開いて悩みを打ち明けてくれるのではないかと本気で思った。それくらい優しい。

 

分かるだろうか?

 

理解のある女性の教師や保育士が子供の話を聞く時、「ウン、ウン」と優しく相槌を打ちながら丁寧に対応する。あの雰囲気だ。とにかく相手の意見を聞いて、しっかりと理解しようとする誠実さが、村上さんの長所だと思うし、行政においても大切な能力だと思った。

 

差支えない範囲でお話をお聞きした。浦安市としても、ネット上でのトラブルや子供達のイジメについてきちんと考えてくださっていたようだ。これからアクションを開始するような段階で、情報を集めていたらしい。

 

自分の一存で決められる話ではないし、予算を確保する必要もあるけれど、そのようなサービスをアウトソーシングで導入し、子供達を救うことができるのであれば、検討を考えたいという前向きな話だった。

 

検討を考えるのも大切だが、すでにイジメに苦しんでいる子供達がいるかもしれない。早く動いてもらいたい。

 

5年計画の事業として浦安市が立案して実行に移すには時間がかかる。子供達は今も苦しんでいるかもしれない。幸い、浦安市は少子化対策基金として30億円の予算を確保している。

 

この規模の自治体としてはありえないくらいの馬力がある。ただし、年度を越えて使用できる予算というのは、思いつきで始まったような、必ずしもアウトカムが得られないような事業に使用されるリスクもなくはない。

 

保護者にプレゼントや商品券を配布しても、バラマキと批判されることもあるかもしれない。実際に、どのようなアウトカムがあるのか。

 

それに比べると、子供達をイジメから守るというシステムは有用だ。アウトカムもイジメの発生数や対応数の形で評価できる。5年間の事業を組む前の段階で、とにかく基金を使ってトライアルを実施するというのも手だと思った。

 

また、実は、浦安市はこのようなアウトソーシングが非常に上手い自治体でもある。特に、情報分野では地理情報システムやハイブリッドクラウドに代表されるように、ベンダーとの調整も効率的で、実施までのスピードが速い。

 

例えば、最近、市内の公営保育園では保護者の利用時間の計算と個人の認証を兼ねたシステムが導入された。児童育成クラブにおいても、子供達の到着時間や帰宅時間をオンラインで保護者に伝えるシステムが導入された。

  

次に、スクールガーディアンやKids' Signを学校に提供しているアディッシュに電話をかけてみる。

 

アディッシュ

 http://www.adish.co.jp/business/sg

 

電話をかけると若いスタッフが応対してくれた。ただ、ここで一つのネックがあった。単なる浦安の一市民が電話をかけて問い合わせをしただけで、詳しい話を聞けるとも思えない。

 

自分は、PTAの会長でもなく、市議会議員でもなく、NPOのスタッフでもなく、市役所の職員でもない。

 

しかし、持つべきものは友達だ。

 

あらかじめ、親会社のガイアックスで頑張っている友達に仁義を切っておいた。

 

受付のスタッフに、「浦安で知り合ったパパ友の○○さんから、有用なシステムがあるとお聞きしまして、、、」と話を始めてみた。

 

それだけでは信じてもらえないと思ったので、彼と一緒にサイクリングをやっているとか、彼が作ってくれるお好み焼きは実に旨いとか、たぶん、彼の趣味を考えるとデスクの上はこんな感じになっているはずだと伝えた。

 

こちらも必死だ。

 

すると、アデッシュの佐々木さんという方に電話を繋げてくれた。

 

おそらく、この部門のトップだ。事業部長だ。やはり持つべきものは友達だ。

 

佐々木さんは女性スタッフだ。声の感じからして事業部長なのに、かなり若い。そして、会話を進めてすぐに分かった。

 

「ヤバい、この人、マジで優秀だ」

 

もしも攻殻機動隊のリーダーである草薙素子が生身で、普通に社会で生活していたら、おそらくこんな感じだと思った。声のトーンが穏やかだけれど、あの迫力は攻殻機動隊の「少佐」こと、草薙素子だと思った。

 

とにかく頭の回転が速い。差支えない範囲で話をお聞きしたが、様々なデータが頭から出てくる。リーダーとしての強い気持ちと、子供達を救いたいという優しさを感じた。

 

なにより、ネットの空間にダイブして子供を守る女性リーダーという姿が最高にカッコいい。まさに少佐だ。アディッシュでは少佐と呼んでほしい。

 

彼女が率いるサイバーパトロールチーム「スクールガーディアン」

 

子供達のイジメやトラブルを事前に察知し、子供達を守る。

 

何だかワクワクした。

 

佐々木さんに一言を伝えるだけで、その背景をきちんと察して、会話が成立する。凄まじい能力を持った人だと思った。これからの日本は女性が支えるという勢いを実感した。

 

アディッシュには優れたスタッフが続々と入社しているようだし、人事部門を含めたリクルーティングが成功していると思った。

 

ここからは浦安市と企業との話になるだろうから、あまり詳しくは話せないが、日本全国の私立学校では、確か、10%くらいでスクールガーディアンが導入されているそうだ。

 

また、よく似たサービスをやっている企業もあるそうだ。

 

そして、浦安のような規模の自治体で、小中学校全てにスクールガーディアンを導入すると、どれくらいの予算がかかるのかについては、当然だが一市民に教えるわけにもいかない。

 

しかし、佐々木さんの話し方や声のトーンから彼女の心の中を少しスキャンしてみた。日本トップクラスの財政力を有する浦安なら可能だと思った。

 

それと、千葉県内では、千葉県庁がサイバーパトロールのようなことをやっているようだ。自分の私感としては、ここまで規模が大きな対象を相手にすると、さすがに千葉県庁が優秀だったとしても厳しいことだろう。

 

そして、千葉県内の公立小中学校で民間のパトロールが導入されている自治体がないそうだ。つまり、浦安市が実施すれば、千葉県初の先進的な取り組みになる。

 

もちろん、浦安市の事業において外部委託を行う場合には、色々な企業を対象とした比較検討や、コスト対効果の協議を行うことだろう。興味のある企業と話をつけて言い値で契約してしまうようなことはないと思うが、大切な市民のリソースだ。その辺はシビアに行きたい。

 

ただし、ネットパトロールのような新しく、しかも時間とともに急速に進化し続けるようなサービスについては、施設を建設するとか、街の修繕工事を実施するとか、そういった内容の話とは異なる。浦安市としても見当がつかないかもしれない。

 

 

日本全体においてどの程度の数の同種の企業があるのかも、それらのサービスがどのような内容なのかも、自分には見当がつかなかった。それらの企業が、導入コストの詳細をオープンにするとは思えなかった。

 

そのような状況では、とにかく、取っ掛かりとなる情報が必要だ。アディッシュをゲートウェイにすればいいと思った。別に、この会社を踏み台にするという意味ではなくて、色々な話をお聞きし、そこから他の企業の話を聞きつければ、その企業にもコンタクトを取る。

 

トラブルシュートを含めて、様々なシチュエーションを想定しながら情報を集めること、書面だけのやり取りではなく、実際に担当者と話してみることが大切だと思う。

 

そういった地道な取り組みを続け、予算面での導入コストも徹底的に比較し、料金についても言い値ではなくて、どの程度まで交渉できるのかを考える。

 

浦安市が他の自治体と違うのは抜群の知名度だ。こんなに小さな自治体であるにも関わらず、大きな存在感がある。

 

浦安市と契約することで広報面でのメリットがあるという形になれば、その企業のプロモーションにも繋がるかもしれないし、その分を安くできるかもしれない。

 

他方、行政と法人とがあまりに密な関係になってしまうのはよろしくない。浦安市の財政力の多くを支えているのは市民の力であり、市民から預かった大切な予算でもある。可能な限りのリサーチと協議、時にクールな判断が必要かもしれない。

 

この辺については、あまり突っ込んで話すと角が立ちそうなのでこれ以上は論じないが、浦安市の場合、同じ歳入であっても、施設やサービスの量や質を高めることが可能だと思う。

 

ということで、アディッシュの佐々木さんとのルートを確保した後、浦安市教育総務部の指導課に連絡して、ネットパトロールや民間のイジメ受付サービスがあることをお伝えし、アディッシュのリーダーの佐々木さんをご紹介した。

 

村上さんには、「ぜひ、指導課が新しい取り組みに挑戦し、子供達を救ってほしいです。浦安市なら可能だと思います。」と伝えて電話を切った。

 

どう考えても変わった父親だと思われたかもしれないが、苦しみに耐えている子供達を見過ごすわけにはいかない。

 

もちろん、自分としては特定の企業についてのプロモーションをやるつもりはなく、それによって自分の営利にも繋がらない。

 

同様のサービスを展開している企業があれば、ぜひ検討してから決めてほしいと思う。子供達や学校や世帯の情報に関わる話なので、出来る限りの安定性と信頼性がほしい。

 

ネット社会の中で子供達を守り、子供達を救うためにはどうしたらよいのか? 浦安市はこの課題に対して果敢に切り込んで行ってほしいと思う。